お米 ご飯(土鍋ご飯の炊き方編)


今回は、瑞木でお出ししている土鍋でのご飯の炊き方をお話します。


今、瑞木で使っている土鍋ですが、三重県は伊賀焼 長谷園さんのかまどさんという土鍋を創業当初から使っています。  勤めていたのを含めていくつか使いましたが私にとって使いやすく愛用させていただいています。  横浜からだと行くのが大変ですが実際見て買いたいタイプなので何度か伊賀まで土鍋を買いにいきましたが、自然豊かで素敵な所です。 食材もまた伊賀牛や松茸など魅力的な食材もありましたがゆっくりできず日帰りだったので食べたことはないですがそのうち食べてみたい食材です。 松茸はかなりお高いので食べれる機会は難しいかも(^^;)

 

 

 

行った時に知ったのですが伊賀焼は土鍋が有名ですがビードロ釉を使った陶磁器も伊賀焼の特徴のひとつで瑞木では酒器を買って使っています。  翡翠色をしたガラスの様な釉薬が垂れたところが丸く膨らみを持ちひび割れて綺麗です。 


 

本題の炊き方の話になりますが、これは土鍋によって違うのでそれぞれ話していきます。

 

 

米の量や季節、ご家庭で使われているコンロによって時間や火加減などが変わるので目安にとどめてください。  あとどの土鍋でも共通していて手間だと思うかもしれませんが、炊き始めからある程度したら香りと音と湯気を気にかけるように心がけて下さい。



長谷園さんの土鍋は、厚みがある本体と内蓋があり正直 重いです。   でもそのおかげで蓄熱に優れ吹きこぼれもなく粒がきわだった、味がしまった美味しいご飯に炊けます。   長谷園さんの出なくても形にもよりますが対流する様なまるみがあり内蓋と本体がしっかりした隙間のできない厚みがある土鍋でしたら美味しく炊けます。(上蓋は、蓋をした時に隙間ができなければ厚みが無くても大丈夫です)      この様な厚みがある土鍋の炊き方ですが始めから中火で炊き始め 火をいじらず量によりますが15分から20分程で湯気が勢いよく出てくるのでそこから注意深く湯気や香りを気にして土鍋の中の状態を想像しながら好みの香りがする手前で火を止め10分から20分むらし(幅がありますが米の量や気温で変わるのですみません)仕上げに中の余計な水分を飛ばすイメージで中火から強火の間で1,2分火にかけて出来上がりです。(外火内火がある場合両方ともつけて少し弱めて鍋全体に火力が行く様にするといいです)


 

※厚い土鍋を使う場合、厚い分火力の伝達が遅いのでそれを意識しながら炊き始めに決めた火はあまりいじらず炊いた方がいいです。 コックをひねってからお米に伝わるまでタイムラグがあり ちょうど良いと思った所で火を止めると土鍋に熱がかなり残っていて火の通りが進むので焦げない様に注意して下さい。

 

 

あと普段の鍋料理で使う土鍋でも炊けるので気軽に試してみて下さい。我が家でも前は、よく見かける灰色の三島鍋を使っていました。

 

この後は鍋料理で使う鍋での炊き方の注意点をお話します。

 

お米の量は内蓋がないぶん吹きこぼれやすいので慣れるまでは、吸水したお米は鍋の半分以下にしたほうがいいです。 吹きこぼれの心配や蓋の縁から蒸気が逃げる様なら水を含ませ絞った布巾やペーパータオルを蓋と鍋の縁に載せる様にすればある程度防げますが少なめに炊いた方が無難です。それから火にかける際は厚みが無い分火力の伝達が速く焦げやすいので、始めは弱めの火から始めてゆっくり目に火を入れ湯気がうっすら上がってきたら中火にし湯気が勢いよくでるようにします。あとは一緒です。  

 

 

余談ですが、おこげが無い方がいい方もいると思いますが欲しい時は、最後の仕上げに1,2分火にかけるとお伝えしましたが、この時に好みの香ばしい香りがするまで 注意しながら火にかけるといいです。お煎餅の様にカリカリにしたい様ならおこげの上にご飯が残っているとカリカリにしたとしてもすぐにご飯の水蒸気で中途半端な固さになるので最初に食べるか上のご飯がなくなった後にまた火にかけてカリカリにして下さい。 お好みで好きなオイルや醤油なんか垂らしても美味しいですよ!  

 

 

土鍋の扱い方ですが、お買いになった時の説明書を見てもらいながらお使いしていただければいいと思いますが  私からお伝えしたいのは、洗う際 まずは冷めてからでそれから土鍋に限った事ではないですが土鍋の鍋底外側は釉薬が塗っていないと思うので乾燥した状態で洗剤が入った水にいきなりつけると洗剤を吸ってしまうので注意して下さい。 白米なら洗剤はいらないと思いますが油分がある炊き込みご飯で気になる様でしたらまずは釉薬のついていない所は真水を十分染み込ませてから洗剤で洗って下さい。  洗い終わったら水気を切り拭き取ったら鍋の内蓋上蓋を鍋底まで空気が入りやすい様にしっかり乾燥するまでずらして仕舞います。

 

 

ブログを書き始めて3回目となりましたが、最初のテーマは何にしようと悩んで中々始められませんでしたが普段身近にある日本人の主食でもあり私自身も思い入れもあるお米の話しからと思いお伝えしてきました。  

 

振り返ると日本料理の世界に入るとお店によって違いはありますが大体最初の仕事が、親方・先輩のお世話、賄い作りから洗い物・お漬物・米炊などから始まります。 仕様がないかもしれないけど振り返るとコースを締めくくる大事なご飯やお漬物を新人の子にまかせていたんだなと思います。  ご飯の仕上がりを親方自身が確認するお店も少ないでしょう。  お店を始めた辺りからご飯やお漬物の大事さをしみじみ感じる様になり瑞木でもお漬物の糠漬け・柴漬け・たくあん・高菜漬けなどいろいろ作ってきましたが中々安定した美味しいお漬物を作る事が難しく数年前からほとんどお出しするのをやめていましたが瑞木の再会後は、ご飯 お漬物を今までとは違う角度からこだわってみたいと思います。  

 

 

余談ですが私が思う最強の食べ合わせですが、二つあって炊きたて白飯とお刺身でもう一つが日本酒とお刺身です!!両方ともお米ですね()   

 

 

 

次回は、瑞木 店舗のリニューアル状況をお伝えできればと思います。